「フレンチネイルって何でしょうか?ちょっと考えてしまいますね。フレンチネイルとは「爪の先端だけに色を塗ったネイルデザイン」です。
女性の間で非常に人気のあるネイルデザインです。今回はプロネイリストがフレンチネイルについてご紹介します!
フレンチネイルとは?
フレンチネイルとは「爪の先端だけを塗るネイルデザイン」の1つ
爪の先端だけ白く塗るデザインを「フレンチネイル」と呼びます。
フリーエッジを白く塗り分けるアート。「フレンチネイル」とも呼ぶ。先端を白以外の色で塗り分けるアートを「カラーフレンチ」と呼ぶ
引用:JNA TECHNICAL SYSTEM Gel Nail
つまりフレンチネイルとは【爪先だけに色を塗る】ネイルアートのこと。
赤い色を塗る場合だったら【赤フレンチ】
「爪先をマーブル模様」にするのであれば「マーブルフレンチネイル」など。
〇〇+フレンチ⇒色やデザインを爪の先端に塗り分ける、という感じですね。
逆に単なる【フレンチネイル=白】というニュアンスが強いです。
王道の白も人気ですが、私のネイルサロンでも「赤フレンチ」やオフィスで大人気のベージュの色など非常に人気です。
なぜ「フレンチ」って呼ぶの?
発祥は1970年代のアメリカ
LIFESTYLEより↑
フレンチネイルというと、名前から「フランス発祥」と感じてしまう人も多いと思います。
実は私もネイル業界に入る前はそう思っていました。しかし、実際はアメリカ発祥です。
フレンチネイルを最初に考案したのがJeff Pink 氏。アメリカネイルブランドOrlyのオーナーです。
元々ファッション業界で働いていたJeff Pink氏が考案しました。
最初はうまい名前が見つからなくて“the natural look” (自然な見た目)と呼んでいたようです。
その後、パリのファッションショーに行ったときに「フレンチ」という名前をひらめいたそうです。
1975年、Jeff Pink は、スクリーン女優がワードローブを交換するまでの時間を短縮できるように、自然なネイルルックを作成しました。
・・・それがパリのrunways にぶつかると、ジェフは彼が完璧な名前を持っていることを知った…フレンチマニキュア! 参照:Orly
名前ってすごく大事ですよね!
ちなみに私がカナダに留学していた1999年頃、語学学校の受付のお姉さんがフレンチネイルをしていました。
当時お金がなかったのでものすごく憧れていたのを覚えています。
本当にこのデザインは昔から人気なんですね。
もちろんネイルサロンでも非常に人気のあるデザインです。
ネイルブランド創業者がモデル用に考案、以来爆発的人気に
なぜフレンチネイル?ということをもう少し付け加えるとJeff Pink氏いわく
当時、ファッション業界ではモデルさんは着換える洋服ごとに爪の色も変えていました。
当時は今と違ってマニキュアが主流だったのですが、実は乾かす時間も非常にかかっていました。
そのためネイルを塗り替えるたびに待機時間が多く、仕事が滞ってしまうこともよくあったようです。
そこでJeff Pink氏は「どんな服にも合うデザイン」として「ピンクやベージュのネイルベッドに合う白」を爪先に塗り分ける
デザインを考案。
業界では非常に受けが良かったようです。
確かにフレンチネイルのメリットは「色々な服に合う」ということ。
しかし当時は“the natural look” (自然な見た目)と呼んでいてはっきりした名前はなかったようです。
「商業的に成功するためには、名前が必要」と言われ、いろいろ考えていたようです。
そしてある時、手伝いでパリのファッションショーに行った帰りに「フレンチにしよう!」とひらめいたのだとか。
ちなみに、当時ではfrench manicure(フレンチマニキュア)と呼んでいたようです。
マニキュアが主流だった様子がうかがえますね。
フレンチネイルとジェルやマニキュアとの違いは?
ジェルは「材料」、フレンチネイルは「デザイン」
フレンチネイルについて解説しましたがでは「ジェルネイル」との違いは何でしょうか?
結論から言えば
「フレンチネイル」デザインの名前
「ジェルネイル」→材料の名前
ということになります。
なのでネイルサロンでのメニュー選びの場合もフレンチネイルをしたいです!
という場合は
ジェルでやるのか?
マニキュアでやるのか?
どちらかを選ぶ必要があります。
通常は「ジェルネイル」を選ぶとその中から「デザイン」を選ぶというのが一般的です。
フレンチネイルをする場合はジェルネイルに加えて「アート代」がかかります。
9マニキュアのフレンチネイルもある!
フレンチネイルには実は「マニキュア」でやるという方法もあります。
先ほど解説しましたように
フレンチ→ネイルデザイン
ジェルやマニキュア→材料
なので「マニキュアでフレンチ」もOKです。
ネイルサロンでももちろんマニキュアを使ってフレンチネイルをすることができます。
ですが実際は「ジェルネイル」を使ってフレンチをする方がはるかに人気があります。
理由は「ジェルの方が早く乾く」からです。
実は白の顔料というのは乾きにくくマニキュアの場合だと乾くまでに非常に時間がかかります。
ジェルでフレンチネイルをする場合はほんの数十秒ライトで照射すれば乾きますがマニキュアとなるとそうはいきません。
特にベージュを爪全体に塗ってから白の色を爪先に塗る場合、1色塗りのマニキュアよりも時間がかかってしまいます。
そのためフレンチネイルをする多くの場合は、ネイルサロンではジェルネイルの方が人気があります。
もちろん、マニキュアでもきれいに仕上がりますので気になる方がぜひやってみてください
フレンチネイルの種類は?
フレンチネイルというと「白」が主流でしたが、ネイルサロンではいろいろなタイプのネイルがあります。
ここではネイルサロンで人気のデザインや、爪の先端に特化したネイルをご紹介します。
1.王道フレンチ(白×ヌーディな色)
まずは王道から。
フレンチネイルとはそもそも「爪の先端を白く塗る」デザインのこと。
王道フレンチネイルはいまだに人気のデザイン。
ブライダルネイルとしても非常に人気があります。
透明ベースコートを塗った後に爪先を白く塗ってもOKですが、
ネイルサロンではベースカラーにピンクなど色を塗る場合が多いです。
こうすることで爪の色の血色がよく見えたり、逆に白の色が際立つなど
おしゃれな指先を楽しむことができます。
カジュアルはもちろん、フォーマルな席でもフレンチネイルはいろいろなシーンでよく合います。
カラーフレンチネイル
爪の先端を白以外の色で塗ったデザインを「カラーフレンチ」と呼びます。
白に飽きたらカラーフレンチネイルを、というお客様も多いです。
色を爪先だけに塗るので濃い色でもそれほど目立たずオフィスネイルとしても人気です。
カラーフレンチネイルで人気なのが「赤」ですが、あえて「ピンクベージュ」などのナチュラルカラーでフレンチをして、ストーンやラメなどを加えるアレンジも非常に人気があります。
季節に合わせた色や、ストーンやラメライン(色を塗り分ける境目に塗るラメの線のこと)を塗ってカスタムすることができます。
ネイルサロンでやる場合は、ネイリストさんに相談しながら行うと非常に完成度の高いカラーフレンチネイルを楽しめます。
2.逆フレンチネイル(爪の短い人向け)
逆フレンチとは「爪の根本だけを残してカラーを塗り分ける」デザインのことです。
フレンチネイルは「爪先」だけを塗りますが、逆に爪の大部分を塗るデザインです。
こちらも非常に人気のあるデザインです。
人気の理由として
- 爪が短くても楽しめる
爪が伸びても根本が目立ちにくい
塗っている面積が大きいのでマーブルなどアレンジしやすい
といった理由があります。
ベージュやピンクなどナチュラルカラー+ラメやストーンで自然で華やかなデザインを施すことができ、フレンチネイルはオフィスでも非常に人気があります。
ひし形フレンチネイル
ひし形フレンチとは、カラーを塗る部分をひし形にするデザインのこと。
フレンチネイルから派生した「変形」フレンチの1つです。
ひし形にするほか、バレンタイン時期に人気のハートの形にしたり丸くしたりとバリエーションが非常に豊富です。
ひし形にする場合は、大きめの目立つストーンなどを置くとバランスよく見えます。
ファッションに合わせたり指先でおしゃれを楽しみたい、個性を出したい、という女性に人気のデザインです。
3.ハーフフレンチネイル
爪先の色を「爪の半分」だけ塗り分けたデザインを「ハーフフレンチ」と言います。
フレンチネイルの中でも「変形フレンチ」と言って派生したデザインの1つです。
爪が短くても楽しめるデザインですし、視覚効果で爪が長く見えます。
スタイリッシュなデザインのフレンチネイルを楽しみたい方にお勧めです。
94.斜めフレンチネイル
斜めフレンチ
斜めフレンチネイルとは文字通り、爪の半分当たりで斜めに色を塗り分けるネイルのデザインです。
先ほどは爪の半分まで直線で色を塗り分けましたが斜めに塗り分けると斜めフレンチネイルになります。
こちらも、変形フレンチの1つ。
実はハーフよりもこちらの方が、爪の縦長効果はあります。
爪のカーブに合わせて塗り分けるだけなので比較的やりやすくセルフでやる場合にもお勧めのデザインです。
5.スキニーフレンチネイル
爪先に塗る色の幅を極端に狭くしたデザインです。
フレンチネイルのラインはほとんど線ぐらいに細い場合もあります。
爪先の色の幅は太くなると「かっこいい」「スタイリッシュ」という印象があります
スキニーフレンチネイルのように極端に細くすることでエレガントな女性らしい印象にすることができるとネイルサロンでは人気が出ています。
私のネイルサロンではオーバルと言って爪の先端を細くした上にこのデザインをするのが人気。
指を長く細く見せてくれる効果も期待できます。
6.クリアフレンチネイル
クリアフレンチネイルとは「爪の先端を透明」にした変形の一種。
通常は爪の先端を塗り分けますが、クリアの場合は逆に爪の先端のみを透明にして、あとは色を塗ります。
自然な爪の先端は通常、透明ではなく白く濁った色ですよね。
そのため、クリアの部分は「イクステンション」と言って人工的に爪を延長してその部分を透明にします。
涼しげで透明感のある指先が若い世代に非常に人気があります。
フレンチネイルどこでできる?
完璧なフレンチネイルをしたいならネイルサロンで
フレンチネイルってどこでできるでしょうか?
・自宅で
・ネイルサロンで
といった方法があります。
もし完璧を求めるのであればネイルサロンでやってもらうのがいいです。
というのもフレンチネイルは高度なネイルデザインの1つ。
ネイルの大会でも「フレンチネイル」が採用されているほど。
特にマニキュアでやるアートは非常に難易度の高いアートの1つ。
綺麗なスマイルラインを引けるかどうかが?これは非常に難しいです。
もちろん今では便利なキットも売っていますので、シールを貼ったりしてご自宅でもフレンチネイルを楽しんでいただけます。
フレンチネイルのラインがガタガタしてしまっても大丈夫!
ラメなどを引いてガタガタしたラインをきれいに見せるテクニックもあるからです。
そういった意味で、一度ネイルサロンでやってもらうのがおすすめです。
フレンチネイルに関する関連動画紹介
フレンチネイルに関する関連動画をご紹介します。
どれもプロネイリストだけでなく、セルフでネイルを楽しむ方に役に立つ情報となっていますのでぜひご覧ください↓
動画1
私の動画です↓マニキュアでフレンチネイルやってみました!マニキュアフレンチって難しいイメージがありますけど、こういうやり方なら気軽に仕上げることができます。字幕表示するとわかりやすいので是非ご覧ください↓
動画2
ジェルネイルで作るフレンチネイルの動画です。非常にわかりやすい動画ですので是非ご覧ください↓
動画3
マニキュアでできるフレンチネイルについての動画です。指先にテープを貼ったりして簡単にできるやり方を紹介してます。是非ご覧ください↓
私とフレンチネイルの思い出
実は私が一番最初に【あ!これやりたいなぁ】と思ったネイルアートがフレンチネイルでした。
出会いは1997年のカナダ。
私は当時、カナダのトロントへ語学留学の真っ最中でした。
当時はまだネイルと言えばマニキュアが主流。
今のネイリスト検定が初めて行われたのも1999年ということを考えると、ネイルが今ほど一般的ではなかった時代です。
そんな中で私が出会ったのがフレンチネイル
当時、語学スクールに通っていたのですがそこの受付のお姉さんがしたいのがキラキラのネイルでした。
私が知っているマニキュアとも違う、硬質ガラスのようながっちりとしてキラキラしたネイル。
そこにフレンチのアート
一目見たときに【あー!これやりたい!】と思ったのを覚えています。
その辺のドラッグストアでネイルを買ってきてやってみたものの、全然あのお姉さんみたいにならない!
どうやるの!?
と思って本人に直接聞いてみたところ【これは、ネイルサロンでやってもらったの】と言われたのを覚えています。
多分今思えばスカルプかハードジェルか?
あの透明感はハードジェルじゃないかなぁ。と今では思っています。
その後、日本にもジェルネイルが上陸し、あの時のフレンチはジェルだったんだなぁ、とわかりました。
おしゃれは国を超える!その時しみじみ感じましたし、この体験が私のネイルの原点になっていると思っています。
まとめ
今回はフレンチネイルについてご紹介しました。まとめると
- フレンチネイルとは「爪の先端」に色を塗るネイルデザインのこと
- ジェルとの違いは「材料」か、「デザイン名か」ということ
- 1970年代アメリカで考案された
- 今ではカラーフレンチや変形タイプなど様々なデザインがある。
- ジェルやマニキュアどちらでもできる
- 完璧を求めるならネイルサロンでやってもらうのがおすすめ
憧れのネイルでおしゃれな指先を手に入れちゃいましょう♪
今回は以上です。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました!